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今日はAM11時起き。
目が覚めた時、随分と眠たかったのだが、昨日の事を思い出すと、色々なことが思い出され、起きてしまった。
まったくあの人はあの世に行っても僕を起こそうとする。
もう一つ気になっていたことがあった。
T所氏のお母さんにT所氏の高点句が短冊になっているという話をしたら、ぜひ欲しいと言われていた。
そして短冊は昨日整理したのだが、T所氏の印象に残っている句が短冊の中にないのをすぐに気がついて、これはいけないと思い、今日はその句を過去から引っ張り出してきた。
そしたら、これもいい、あれもいい、となって、A4に2枚分(42句)の量の句が出てきた。
あとはこれをパウチしておこうと思う。
あまりいい人ぶるのは良くないのだが、これだけはしておかないといけないと使命感みたいなものを感じた。
しかし、故人の句を掘り出すと、改めてその時の故人の気持が句から浮かび上がってくるようで、色々なことを思い出しながらの作業となった。
ほんとに彼はいい句を残している。
短冊も10枚あった。
さすがといった感じ。
しかし博覧強記だけでなく感性も豊かだったのだなと感じ入り、嫌味な奴だと改めて感じた。
やはり知識に裏付けされた感性というのは鋭いものがあるのだろうか。
ここに僕の特に好きだった故人の句を列記したい。
◆ シャボン玉浮かべる空のやさしさよ
◆ 坂道に空のかけらかいぬふぐり
◆ 虎落笛(もがりぶえ)兵士の墓の尖り居り
◆ 重力と浮力のあはい冬の蝶
◆ 暗い空よりもまだ寒い風
◇シャボン玉・・・実に視点が面白い句である。シャボン玉が宙に浮かぶのを見て、空は優しいと言っている。僕自身空に優しさを感じたことがなかったのでとても新鮮な句に映った。
◇坂道に・・・彼は坂道を句に入れることが多かった。その中でもこれが一番の秀句である。いぬふぐりが空から落ちてきた水色だと言っているのである。これも視点が鋭い。
◇虎落笛・・・僕は句会でこの句の意味がわからなくてとらなかったのだが、合評を聞いてなるほどと思った。英霊の墓はすべて尖っているというのも知らなかったのだから無理もない。そこに虎落笛を持ってきたところにこの句の凄みを感じる。
◇重力と・・・冬の蝶がふらふらと力なく飛んでいるのを、重力と浮力の間のつり合いで飛んでいるというのだ。物理学の話で彼とはよく話が盛り上がったが、物理の世界を俳句の世界に持ってくるところがとても面白く、鋭い。
◇暗い空・・・破調句。暗さと寒さは普通比較しないのだが、句の中でそれを比較して、寒い風と暗い空をとても強調している。そしてこれが破調句であるところが偶然の産物なのだろうか。絶妙な妙味を句を読む者に与えている。
僕が彼の句を句評するのはおこがましいのだが、許していただこう。
彼に届けたい。
駄句、
◆ 感性と知性のつぼみ故人の句
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