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勝てた。
目が覚めた瞬間、土曜日のメールのやり取り、昨日の暗い気分が思い出された。
目が完全に覚めた。
しかし、起きるのが億劫。
今日は負けてもいいか。
なんて思ったりもした。
しかしここで負けたら変人に負けることになる。
変人というのは土曜日にメールのやり取りをした大学の元友人のこと。
変人にも二種類あると思う。
益をもたらす変人、害をもたらす変人。
もちろん元友人は後者である。
メールのやり取りをまだ引きずっている。
この引きずる性格良くない。
スパッと切り替えられないものか。
さんざんツレにも話を聞いてもらったにもかかわらず、癒えない。
情けない性分。
たいていの人に非常識と言われてもこたえないと思うが、元友人にメールでいわれると胸に突き刺さる。
そんなに僕は非常識か?
自問自答する。
元友人は社会人。
僕はというと統合失調症を患ってドロップアウトの人生を送っている。
非常識になる環境は整っているとも思える。
変人に言われたのだからそんなに気にすることじゃないとも思われるが、彼と僕との社会の差に起因されると思う彼の言葉。
もしかしたらバカにしているのかもしれない。
そう思えると楽にはなれる。
しかしさんざん東京に行ったときには連絡を取って夕食を一緒に食べた仲なのだ。
しかし非常識って何?
今回の件で非常識呼ばわりされる点はないと思っている。
サプライズで友達に句集を送る、なんもおかしいことはないと思う。
そもそも僕たちは友達だったのだ。
あまり面識のない、めったに会うことのない知り合いに句集を送っても、それでも何ら問題はないと思う。
そこが彼はおかしいという。
非常識だと。
これがおかしいと言われてもこれが僕の持ち味だ。
となると非常識のレッテルを張られてもしょうがないということになりかねない。
しかし、普通メールであんな風に人を非常識呼ばわりするか!
それこそ非常識だ。
それに反駁してみろ、と言っても反応はない。
もう縁を切ったのだ。
昨日は、彼の不幸を祈った。
どんな不幸が彼を貶めるかどんな想像ができるかななんて考えたりもした。
それがいかに卑屈で卑怯な考えだと思っても思わずにはいられない。
もう彼のことは忘れようと思っても頭にこびりついている。
これはトラウマになりそうだ。
これから句集が出来上がってくるが、少々送り付けるのにためらいが生じているのは確かだ。
でも、非常識呼ばわりしても、これはせずにはいられない。
どんな反応が返ってくるか、僕は非常識か、帰納的に証明する手立てになることも期待する一方で、不安がある。
もう自分に非常識と呼ばれてもそれを受け入れようとまでも思ってしまう。
さあそろそろ喫茶に入らないといけない。
準備しよう。
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誕生日:
1968/10/10
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